[本文一部改訂 00/1/26]
M.O.W 選手紹介 活動記録 Slam-Review.com

11.22開幕戦11.24第二戦11.26第三戦11.28最終戦


M.O.W
『マスター・オブ・リヴェンジ』
98年11月24日 第二戦:高崎市中央体育館

(結果の表記の見方:○=勝ち、×=負け、■=R.O.勝ち、□=R.O.負け、△=両者R.O.)

 『マスター・オブ・リヴェンジ』開幕戦を盛況に終えたM.O.W。まさに、新しいM.O.Wが走り出した記念すべき日だったように思える。この布陣が日常になってしまうのにはそう時間は掛からないだろう。時が過ぎるのは本当にあっと言う間だからだ。
 もはやM.O.Wに猛鬼の影はない。たった半年で劇的な変化がM.O.Wに起ったのだ。だが、1日1日はちゃんと存在する。その1日があるからこそ、今があるのだから…。

 そして、今日も名物前座対決からM.O.W興行は始まった。


▼第1試合 シングルマッチ・10分1本勝負▼
鹿嶋 嘉晃 VS 藤岡 剛

↑カウンターの脇固め!!

 ここまで鹿嶋と藤岡の対戦成績は2勝3敗で、10.4武道館大会で藤岡が勝利を挙げ、ひとつスコアを増やしている。開幕戦はタッグマッチで相棒として組んだが、この日は約二ケ月振りの対決。鹿嶋としては何としても勝っておきたいところ。
 勝負に勝つだけでなく内容でも勝ってやると、鹿嶋はいつもの勢いに加えて藤岡に対抗して技巧的な面でもリード。勢いを止める事なく鹿嶋は走り抜け、対藤岡3勝目をゲットした。

■第1試合結果■
鹿嶋○(6分5秒 ジャンピングボム→エビ固め)×藤岡


▼第2試合 Jr.タッグマッチ・30分1本勝負▼
東京ZIN & 峯川 保
VS
デフ・レオパルド(横浜プロレス) & ダーク・アベンジャー

↑峯川のXプライムがレオパルドに決まる

 開幕戦、M.O.Wとしては初めてのJrオンリーの6メンタッグマッチを行ったが、内容的にもこれは“アタリ”だった。初期M.O.WJrの顔と言えばピッコロ・ザ・スーパースター。ピッコロが母国メキシコでの活動に専念した事で、M.O.WJrの風景からピッコロのこゆいイメージが徐々に薄れていった。

 だが、ピッコロのイメージを完全に消す事が出来た訳ではない。ファンから見れば、まだあの濃厚且つ、インパクトのあるピッコロのイメージの方が鮮烈に残ってるに違いないからだ。実力的にも指折りの選手。今迄ソウルフライも東京もタッグでは、勝ち星があってもシングルでは勝ち星がないのだ。
 壁であったピッコロに勝っていないまま、『M.O.WJr=ピッコロ』なる図式を塗り潰すのはさすがに難しい。そのピッコロ自身がDMLLに腰を落ち着けてしまった今となっては、まだまだこれから見えない壁を相手に彼等は戦わなければならないだろう。

 そうなれば、まずは試合で結果を出す事が最重要事項。漲る東京はレオパルドとの千葉でのシングルへ向けて火花を散らし、バックの取り合い、サイクロンホイップの打ち合いなど初っ端から見所を作ってみせる。メヒコ組は、アベンジャーが派手に動き回り、レオパルドが要所要所で締める役割で、巧く試合をコントロール。峯川の各種十字固めにも対応して見せたレオパルドだが、『X-Day』での成田(A.L.)戦ですでにそれは実証済み。峯川もレオパルドとの対戦を希望していたという事で、攻める手を休めないで真っ向勝負を挑んだ。

 しかし、アベンジャーのシューティングスタープレス、ゴッドスクリプト(ハリウッドスタープレス)といった大技のダメージもあり、峯川は集中力を持続出来なくなってしまう。結局、キャリアの差というのはこういった闘いの中で発揮される。レオパルドは、エプロンからのボディアタックで観客も酔わせ、峯川のノーザンライトSPをDDTで切り返し、足四の字でフィニッシュまでピシャリと決めて、貫禄勝ち。

 ソウルフライにせよ、東京にせよ、反目し合ってるようだが、M.O.WJrの環境の向上が目標だという事が今のファイトから滲み出ている。峯川にしても気持ちは同じだ。入団前からM.O.WJrがヘヴィ級の中に埋没している事を感じていたのである。「自分がこの中に入ったからには、絶対に風向きを変えてみせる!!」試合後、峯川は相棒の東京ZINにそう啖呵を切った。俺達が変えなくて誰が変えるんだ!!それぞれ主張はバラバラだが、3人はひとつに繋がっている。M.O.WJr革命は始まっているのだ!!

■第2試合結果■
峯川×(13分50秒 足4の字固め)○レオパルド

■東京のコメント
「ファック!!ファック!!なにしてくれてますか!!アナタ!!タッグは一人でやってんじゃねーぞ、だいたいレオポニアンは俺様の獲物だっちゅ〜の(峯川に言う)。この俺様はタイガー男零号戦士と闘って負けた男だ〜ぜ〜。全部運とか言われてますガネ!!だからして、今シリーズでレオポニアンに輝度及び寒度カチ喰らわせる事で、真実をお見せしちゃうって訳!!わかったら、俺をもっと撮れ!!写真集でも売るか!!オイ!!いいのかッ!!シンスキーさんをパクってみたぞ!!とってもさみーゾッ!!俺ならそんなもん買わんぞ!!フハッ!!」


▼第3試合 Jr.シングルマッチ・30分1本勝負▼
ソウルフライ VS J・桑平

↑華麗なケブラーダで舞うソウルフライ ↑これ一発で流れは変った。エクスターミネイターΣ

 『新たな壁は、J・桑平!!』見出しにするとこんな感じだろうか。この試合を見て、若者に取って何故、壁が存在する理由を少し考えさせられた。若者というより、一人の人間としてかもしれない。ここで言う主人公はソウルフライだ。パニッシャー時代、モータル・アヴェンジャー時代と、どれも一年以上続かなかった。何故長続きしないのか?仕切り直しを続け、ソウルフライに落ち着いた。自分自身の壁を撃ち破ったのだろう、それからというもの、日に日に評価を上げていった…。

 開幕戦、混戦の6メンを決めたソウルフライ。しかも、桑平からのピン。歓声もソウルフライへの期待を示す通り、感触は良い。好調のソウルフライは、開始早々から雪崩式フランケンでエンジンをかけるが、桑平はそれだけではペースを握らせない。スリーパーで絞め上げ、タイミング良くフロントスープレックスなどの投げ技で攻め立てる桑平。

 中盤まで、ほぼ桑平のペースで進むが、大技攻勢で切り崩すのがソウルフライのセオリー。いきなり必殺モアニ・モアナを決めると、例のごとくラッシュ開始。投げっ放しのジャーマンで桑平を場外に落とすと、見事なフォームのケブラーダ!!そのまま場外戦に突入し、桑平必殺のエクスターミネイターΩでしこたま頭を打ちつけたが、気合いで起き上がり、ツームストン!!しばらくして、場外に戻るとソウルフライコールが発生。

 ここが攻め時だ。どうするソウルフライ?ここで何を出す?観客はこう考えていたのだろう。その数十秒後にマットに横たわっていたのがソウルフライの方になるとも知らずに…。フラフラの筈の桑平は豹変。一瞬の内にソウルフライをエクスターミネイターの投げっ放し版“Σ(エクスプロイダー)”で、マットに叩き付けるとすかさずカバー。開幕戦の黒星を帳消しにするほどのインパクトのある勝利を収めてしまったのである。

 自分自身の壁を撃ち破ったソウルフライだが、ピッコロという外側の壁が消えた後、桑平という新たな壁がそこに立っていた。人生には浮き沈みがある。前向きに生きるか、後ろ向きになって惰性で生きるか、どちらが正しい生き方かは自分自身で決める事だが、ソウルフライは前へ進む事を選んだ。内の壁と外の壁の存在がある限り、それを乗り越えた時のより気持ちは強くなる。

 "I will No return, Still carry on"−もう後を振り向かない。前へ進み続けよう−

■第3試合結果■
ソウルフライ×(8分8秒 片エビ固め)○桑平


▼第4試合 タッグマッチ・30分1本勝負▼
左近 番斎 & 門仲 伝奇
VS
ジョニー・キング & シドニー・ブーマー

↑ジョニキンまでも完全に仕留めた“人間扇風機”門仲 ↑ブーマーを失神に追い込んだ場外での強烈な一撃がこれ

 最近、門仲の調子が良い。とは言うものの、門仲の調子が悪かった時というのがあまりないため、どこで判別するかがキモとなる。開幕戦の翌23日、東京から岡山入りした門仲は、A.L.Cにエントリーしているため、この日の一回戦で成田とぶつかったが、“人間扇風機”振りを見せつけ軽量の成田を破り、ベスト8進出。その日はリング撤去も手伝い、当日の内に群馬に入っていた。ここら辺から調子が良いと言ってしまっても良さそうだが、門仲の勢いは止まる事を知らなかったのである。

 外人コンビはヒールテイストを全面に出したファイトで、英連邦タッグ王者を相手に、序盤は余裕の試合運び。ジョニキンは門仲の仕掛ける技を尽く阻止すると、ハードヒッティングなサッカーボールキックや、ショートレンジラリアットで殴り倒し、ブーマーにスイッチング。ブーマーは体格を利したパワー殺法で、門仲をドチャっとプレス。番斎も同じ憂き目に会うと、客席から「あ〜あ」という声が漏れた。
 殴る、押し潰す、踏み潰すのブーマーだが、公称119kgとはなっているがどう見てもあと10kgはあるその身体。日本人と外国人の身体の違いはやはり大きい。鍛え上げられた肉体を持つ門仲でも、いささか手に負えないようだった。ジョニキンにしても門仲よりもひと回り大きく、ペイトリ時代から腕力には定評があった。

 そこで、門仲達がどうしたかと言うと、『なり振り構わず攻める』だった。番斎が体格のハンデを補うように、ギロチン式フェイスクラッシャーや、エルボーで活路を見い出したとすると、門仲は己の爆発力に赴くまま投げ一本で勝負!!受け身もままならない程の殺人スープレックスで、流れを変えてしまったのである。
 場外でブーマーをベリートゥバックで失神に追い込み、そのままジョニキンまでも、伝家の宝刀キリングエッジで料理してしまわれては、誰が調子が悪いなどと言えよう。この勢いでA.L.Cも優勝か?“人間扇風機”カドナカ注意報、発令中であります。

■第4試合結果■
門仲○(13分10秒 キリングエッジ→片エビ固め)×ジョニーK

■門仲のコメント
「なんだかすこぶる調子がいいですよ。去年のA.L.Cから出して頂いてますんで、ここで今迄の成果を出さないと。新田さんとやってみたかったんですけどねぇ。八島さんも出て来てますから、それもいいですね。小峰さんにも借りを返さないと。(次に当る)有倉さんは、打撃系なんで組付いてなるべく(打撃を)貰わないようにしたいですね。狙うはベスト4ですね。謙虚に」
■番斎のコメント
「伝の字が横にいれば怖いもんはねぇよ。英連邦にしても早く防衛戦してぇしな。ICBMの赤沢でもいいし、拓磨とあのヘボ空手家でもいいからよ。負ける気しねぇしな!!アッ!!」


▼第5試合 シングルマッチ・30分1本勝負▼
國重 龍紫 VS アル・ハッサン・ハキム

↑國重が炎に包まれ、悶絶!! ↑出た!!ドラゴンロケット!!

 以前迄M.O.Wは、海崎の下の番斎までの実力差が大きく離れていたため、若手の壁となるベテランの補填が急務になっていた。それも石本の加入でようやく打開に向けて動いたが、石本ひとりだけではそう簡単には機能しなかったのが現実。今回の國重ら元BJP勢加入は話題性だけではなく、団体にとって重要な出来事だった。それは國重、震助、西郷には海崎と番斎の間を埋める役割もあったからである。伸び盛りの彼等を相手にする事で國重らも刺激を受ければ、その相乗効果でより観客を楽しませられるだろうからだ。
 ともすれば、國重はどういった試合を若い世代に見せるのか?10.4で闘った門仲は存在感が違ったと後日語っていた。存在感ってなんだろう?試合を見ればそれがわかるのだろうか?そんな思いを巡らしながら、國重vsハキム戦のゴングを聞いた。

 序盤、國重はフライングメイヤーとドラゴンスクリューを中心に押すが、ハキムの荒っぽい攻めも見え始め、それどころか凶器まで持ち出しレフリーの眼の隙をついて國重をメッタ刺し。当然こんな悪行にはブーイングが浴びせられるが、ここから國重の猛ラッシュが始まったのだから、観客も湧かずにはいられない。延髄斬りが綺麗に決まるとチンクラッシャーから、ドラスリ、卍固めと決め、流血というシチュエーションも手伝い、歓声は大きくなるばかり。

 一方、ハキムも自分の持ち味をわかっている。コブラクローとネックハンギングツリーで、ひたすら首絞めで國重をいたぶりだしたのである。血の滴る國重の表情に苦痛に歪む。ハキムはさらに観客の神経を逆撫でするように、じっくりと凶器攻撃を加え、何をするのかと思えば何と火炎攻撃!!國重危ないッ!!
 が、間一髪のところで炎をかわした國重はハキムを張り倒すと、延髄斬りなどで追い詰めに掛かる。ハキムも粘りを見せなかなか國重に決めさせない。しかもそれだけではない…ビッグファイヤー再び!!遂に國重は炎に包まれてしまったのである。のたうちまわる國重を余裕で押さえ込むハキム…。

 だが、國重はキックアウト!!ハキムの猛攻が途絶えなかったため、國重は守勢に回ってしまったが、どうしても決めさせなかった。ハキムのパイル狙いをリバースで返しハキムを場外に落とすと、國重は突如ロープに走り出した。あ、飛んだ!!ドラゴンロケットだッ!!!!!
 フラつくハキムは避ける事も出来ずに吹っ飛んでしまった。何がなんだかわからないハキムはこれで切れてしまい、コブラクローで國重の首を絞め続け、気が付いた時にはカウントは19。久しぶりの両者リングアウト試合が宣告されると、会場に溜め息が漏れた。

 ふと気が付くと、両リンの結果だというのに消化不良というイメージが湧いてこなかった。昨今、プロレスは完全決着の流れにあり、曖昧な結果はあまり好まれない傾向にある。しかし、昭和のプロレスには曖昧さから生まれる独特の『間』があったのではないかと記者は思っている。
 この日の國重には、レスラーとしての凄みがあった。わかりやすいプロレス。大技だけがプロレスではない。その『間』こそプロレスに必要なんじゃないかと改めて知った気がしてならない。この試合を見た若い世代は何を感じ取ったのだろうか?

■第5試合結果■
國重(11分4秒 両者リングアウト)ハキム

■國重のコメント
「流血?どうって事ないよ。あの火は一瞬まゆ毛が燃えただけだったから、直撃といっても、直接的なダメージはなかったよ。試合にならない試合はなるべくしたくないからね。外人とやるのも久しぶりだし、BJPじゃ滅多に外人とも試合出来無かったからなにはともあれ良い事です。(再戦は?)いつでも!!」


▼第6試合 タッグマッチ・45分1本勝負▼
大和 鉄之助 & 石本 五十六
VS
元木 震助 & マンモス西郷

↑顔面流血の震助を非情に裸絞めに捕らえる石本 ↑大和のトラースキックが西郷、震助にヒット!!震助はこれで場外転落

 石本(高崎市)の凱旋興行でもある今大会。横断幕も見受けられ、熱烈な歓迎を受ける石本の隣にはかつての名パートナー大和鉄之助が。相手は、元木震助とマンモス西郷。BWP時代、彼等の前に立ちはだかっていた強大な壁が大和と石本だった。BWP離脱後もこのコンビでMWA圏内を暴れ回り、三度目のMWA認定テキサス州タッグ王者に返り咲いている。この返り咲きもMWAが大和、石本のあまりの強さに世界タッグへの挑戦をさせなかったからだというから、如実にこのコンビの恐ろしさを語っていると言えるだろう。
 そこで気になってくるのが次期シリーズで開催される“世界ストロンゲストタッグリーグ”だ。M.O.W側から2チームがエントリーするとなれば、海崎&太宰は手堅いとして、残る1チームが誰と誰になるのかがポイントとなってくる。この大和、石本、震助、西郷の4人というのは限り無くそこに近い候補と断言してもいいだろう。

 震助と大和の師弟対決から始まった注目の試合。剛腕チョップで震助が先手を取り意地を見せるが、次に出て来た石本のナックルアローで流血。頭突きまで喰らい、よろついては震助の『男』が黙っていない。
 しかし、やぶからぼうにスケラリアットを狙うがまったく当る気配なし。石本に見事にかわされ背後からスリーパーに捕まり、逆に観客を喜ばせてしまっては実も蓋もない。
 地元という事で、石本は震助だけでなく西郷の巨体を人間風車でぶん投げるなど大活躍。タッグリーグへのエントリーも充分ある得るが、西郷もまたこの試合で持ち味を発揮し、大和、石本を軽々と持ち上げ押し潰しまくっている。この二人がエントリーか?いや、そうとも言い切れない。

 ここでベテランコンビについて興味深い点に気が付いた。凱旋試合という状況なのかもしれないが、石本が掻き回し役で、大型の大和が締める流れがあるようなのだ。急所蹴りなども使う大和だが、実はそこに堅実な試合運びがある。個人個人の個性が強いチームというのは、あまり上手く成り立たないと良く言われるが、大和・石本組はお互いの個性を殺す事なくチームとして機能しているのである。
 しかも臨機応変と来れば強い筈である。二人の全盛期を知らないが、このコンビ“鉄鬼砲”は、今もってM.O.W史上屈指のタッグチームに数えられるだろう。最後はカウンターのトラースキックで西郷を大和が沈め、文句なしの白星。

 このチームが“世界ストロンゲストタッグリーグ”に出場か?という問いにまんざらでもない表情を見せた大和、石本。それとも、脇役へと押しやられた震助と西郷が抜擢されるのか?答えは最終戦の発表を待つしかないようだ。

■第6試合結果■
大和○(12分11秒 体固め)×西郷

■大和のコメント
「石本の地元だから、今日は全部任せるつもりだったんだけどな。調子はボチボチってとこだ。このコンビでリーグに出るかって?さあなぁ。言われれば出なくはないがな。どうだ石本?」
■石本のコメント
「まあ出ろって言うんならな(含み笑いを浮かべる)。鉄さんと久し振りにまた組んで、まだまだイケるってはあった。ま、それは言われればの話だ。こうして隣に鉄さんがいるって事が妙な気もするが、なんだか安心したよ。昔は、一緒にいても殴り合ってただけだったのにな。彼奴らがこのままくすんでるようなら、尻をひっぱたくまでだ。西口(西郷)は悪く無いが、震助は駄目だな。御託並べる前に鉄さん相手に結果を出せ!!」


▼第7試合 6メンタッグマッチ・45分1本勝負▼
海崎 礼爾 & 太宰 陸帝 & 五十嵐 拓磨
VS
ウィル・ブロンソン & ポール・ロウンムーグ & ジェシー・ペイガンJr

↑海崎のパールリヴァープランジ(左)とブロンソンの人間風車。いずれも強力だ ↑首を痛めていた海崎はこれで、まさかのギブアップ負け

 『ブロンソン、海崎を破る!!』二冠戦への前哨戦初戦となったこの6メンでブロンソンはいきなり海崎から勝ち星を上げた。開幕戦でも、『ブロンソンはやっぱり強かった』と書いたのだが、これはもう本当に強いという事になる。

 当初の45分から60分1本勝負に変更され、面子的にもM.O.W陣営はフレッシュな組み合せで試合に臨んだのだが、試合時間24分30秒の間、半分以上が海崎とブロンソンの絡みだった。
 2分過ぎに対峙した両雄。まずは軽めの挨拶に止まった。替わった太宰がペイガンJrに狙いを付け、五十嵐と代わる代わる攻め込み、太宰はTFPB、必殺MFD、五十嵐はスクリューボム、投げっ放しジャーマンと自軍に勝利を引き込もうと矢継ぎ早にペイガンJrにダメージを刻み込んでいく…。今思えばこれで試合が終わっていたら、どんなに良かった事だろうか。

 13分過ぎにようやくブロンソンへのタッチを成功させたペイガンJr。これを止められなかったM.O.W軍はずるずるとブロンソンのペースに引きずり込まれてしまったのである。メイン登場の抜擢を受けた五十嵐だが、相手がブロンソンとなるとどうにもならない。
 海崎に繋いでコーナーに戻ったが、五十嵐にしても太宰にしても、そのまま海崎とのタッチが途切れるとは考えてもいなかった。海崎もしっかりとブロンソン相手に対等に渡り合っていた。

 では何故そうなってしまったのか?ブロンソンの的確な指示と、恐ろしい迄の判断力に海崎敗北の答えがあった。6メンといえば乱戦になるのは必至で、混戦になればなる程、戦況を読み取る事が難しくなってくる。しかし、ブロンソンは混戦の最中、ロウンムーグとペイガンJrに、海崎以外を止めろと指示していたのである。多少、ブロンソンがフォローに入った太宰、五十嵐にちょっかいを出される場面があったが、ほぼ海崎に集中していたのが何よりも大きかった。

 対する海崎は、ブロンソンに集中するあまり、首の状態を顧みずに深みにはまってしまったのである。と言うのも、海崎は10.4武道館での震助戦で首を痛めていた。10発近く震助の剛腕をもろに喰らった首は、二ケ月たった今でもダメージが残ったままだった。太宰のサポート受けてブロンソンにいいところまで攻め込んだ海崎だったが、ブロンソンの投げの威力はただでも計り知れないものがあるというのに、首の痛みで受け身すらままならなくなってしまっては、もはや打つ手はない。
 フロントスープレックスから、クルックヘッドシザースが完全に決まると、海崎はギブアップを選んだ。どよめきの中、勝ち名乗りを受けるブロンソンの顔に、絶対の自信が浮んでいたのは気のせいなどではない…。

■第7試合結果■
海崎×(24分30秒 クルックヘッドシザース)○ブロンソン

■ブロンソンのコメント
「ミスター・カイザキはバットコンディションらしいね。今日は結果的に首を極めてしまったが、特に負傷箇所を狙うつもりはない。正面からカイザキを打ち負かす方が良いからね。自信?当然勝つために日本に来たんだ。負けはしないよ」

■海崎のコメント
「何言っても言い訳になるから、なんもないよ。悪いけどこれで」


 大和、石本の“鉄鬼砲”が蘇った第二戦。海崎はブロンソンに完全に水を開けられてしまった。第三戦は一体どうなる?門仲の好調はどこまで続くのか?海崎はブロンソンに雪辱を果たせるのか?乞う御期待!!



11.22開幕戦11.24第二戦11.26第三戦11.28最終戦

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